金相場リアルタイムチャート
海外市況ニュース:12月06日(土)
12/5、ニューヨーク市場の金は横ばい。始値4,239.50ドル、高値4,290.50ドル、安値4,221.40ドル、終値4,243.00ドル、前日比0(0%)。【米ミシガン大学消費者信頼感指数】今月発表された米ミシガン大学による12月の消費者信頼感(速報値)は「53.3」と、前月の「51.0」から上昇し、エコノミスト予想の「52.0」を上回った。 この結果を受けた報道では、「消費者心理にわずかな改善がみられた」との見方が共通。ただし、年初の水準(70台半ば)と比べると低く、依然「経済見通しには慎重」が多く、「改善は限定的」とのトーンが主流だ。一方、今後1年のインフレ期待率は前月の4.5%から4.1%に低下。5〜10年先の長期期待も3.4%から3.2%となり、物価高への警戒感はやや和らいだ可能性がある。ただし、現時点で消費者の「景況感」「雇用・家計の見通し」は楽観とはほど遠く、“景気回復”にはほど遠い。報道での「小幅改善」という評価は妥当だが、「完全な回復」や「安心」という言葉には慎重さが残る。今回の発表は、米消費者の心理改善のシグナルとして注目されるものの、あくまで“底ばいの中での一歩”であり、今後の物価・雇用・金融政策などの動きを見極める必要がある、というのが市場および報道の一致した見方だ。【米個人所得・支出】米商務省が発表した9月の個人消費支出の伸びはわずか+0.3%にとどまり、8月(改定値で+0.5%)から鈍化。一方で、同時に示された9月の米個人消費支出(PCE)価格指数の前年比上昇率は2.8%となり、前年比で1年半ぶりの高水準。特に、サービス関連の物価上昇が続いており、「実質的な購買力の低下」を懸念する声が聞かれています。これらを受けて、米経済全体については「消費の勢いが鈍化しつつも、所得やサービス志向の支出により底堅さはある」というやや慎重な評価が優勢。また、インフレ率の高さが続く中で、次回米連邦公開市場委員会(FOMC)会合を控えた米連邦準備制度理事会(FRB)の政策金利の「利下げ観測」が強まり、市場は0.25%程度の利下げをほぼ確実とみています。総じて、海外メディアは今回の統計を「消費の鈍化とインフレの持続」という二重の重しを抱えつつも、所得の堅調さとサービス中心の支出構造によって「景気全体は完全に失速していない」とみる、やや弱めの安心感を示す報道が多い状況です。【ニューヨーク金相場】5日のニューヨーク金先物は、前日比横ばいの4,243ドルで取引を終え、値動きに方向感が乏しい展開となった。市場では、FRBの利下げ観測の高まりや、インフレ懸念、地政学リスクを背景とした安全資産需要の根強さが、金相場の高止まりを支えているとの見方が広がっている。一方、短期的には、テクニカル面で上昇モメンタムの鈍化や値固めの様相がみられ、強気一辺倒ではないとの指摘も多い。世界的な需要見通しについては、世界金協会(WGC)が2026年にかけてさらなる上昇余地を報告しており、中長期的な強気姿勢は崩れていない。海外報道は、金相場が歴史的高値圏にあるものの、こうしたマクロ環境の不透明感と安全資産としての魅力に支えられた高原状態と評価し、今回の終値の横ばい傾向とも整合的とされる。銅など他のコモディティの強さと比較すると、金は相対的に安定したポジション調整の期間にあり、高値水準を維持しつつも慎重な取引が続いている状況だ。
金とプラチナの関係

金相場よりもプラチナ相場が高いという状態が続いていましたが、現在ではプラチナ相場よりも金相場の方が高いという逆転状態となっています。金相場が上がるとプラチナ相場が下がるという訳ではなく、金とプラチナそれぞれに変動要因があります。金は個人買い、中央銀行の保有、宝飾品(半数以上)としての需要。プラチナは宝飾品の他に工業用としての需要が半数以上を占めています。金の弱材料はドル高(利上げムードの高まり)、インド(農作物価格低迷)による金買い消費の低迷。強材料は中国(経済減速懸念)、ロシア(原油下落、経済不振)による金買い消費の増加。プラチナの弱材料はドル高、米利上げによる世界経済の弱含み懸念、中国需要減少懸念、鉱山会社ロンミン(世界生産大3位)の事業閉鎖回避、フォルクスワーゲン問題。強材料はジンバブエ(世界生産第3位)の電力供給制限からの供給減少懸念。これらを比べてみると共通している部分もありますが、プラチナの方が弱材料が多いことが分かります。
金とドルと原油の関係

世界の基礎通貨はドルであり、世界経済もまたドルに依存しています。ドル安になればドルの資産価値は減り、その他の通貨や資産に投資することになりますが、その選択肢の一つとして金があります。金もドル建てで取引されている為、ドル安になれば金高になり、ドル高になれば金安になるという構図が一般的な解釈です。米国経済の動向も金とドルに大きな影響を与えます。米国経済指標である金利動向、消費者物価指数、鉱工業生産、失業率などの数値が好調なら、金が売られてドルが買われ、逆ならドルが売られて金が買われることになります。原油においては、ドル安=原油高、ドル高=原油安という構図になり、有事の際には金と原油が上昇すると言われています。しかし、最近ではこの構図に当てはまらないケースも多いです。
金などの主要貴金属について
- 金
ゴールド
Au - 主に宝飾品としてK18(750/1000)の品位が使われています。イエローゴールド(YG)とホワイトゴールド(WG)は定番の貴金属です。パラジウムやニッケルなどの割り金で色を変えることができ、イエロー、ホワイト、ピンク、ローズ、グリーンとバリエーションも豊富です。
- 白金
プラチナ
Pt - 日本では通称白金(はっきん)ですが、プラチナと呼ぶのが一般的です。欧米のブライダルジュエリーで人気なのは金ですが、日本ではプラチナの方が人気が高い。純プラチナは軟らかいので、パラジウムなどの割り金で品位の調整をしています。
- 銀
シルバー
Ag - シルバーはカジュアルに好まれている貴金属。硫化により黒く変色してしまうのが難点ですが、磨き直しもできます。宝飾品は925の品位が多い。925の中でも銅のみを混ぜた合金であるスターリングシルバーは時効硬化に優れています。
- パラジウム
Pd - 白金族に属する白色金属。貴金属として宝飾品にも使われており、プラチナ850~950やホワイトゴールドの割り金として利用されています。造幣局の貴金属品位証明制度において、金、プラチナ、銀の品位検定は行われていますが、パラジウムの品位検定は行っていません。
金について

金は装飾品として利用された最古の金属で、古くから貴金属の価値を認められてきました。また銀や銅と共に貨幣用金属の一つであり、貨幣や金貨としても流通しました。その利用価値の高さゆえ豊かさと富の象徴であり、金その物の所有や鉱山の所有、採掘の権利などが個人から国家の規模でしばしば争奪や係争の要因にもなりました。現在では技術の発達と共に歯科、エレクトロニクスなど様々な分野で利用されています。
金貨について

世界には様々な種類の金貨が存在します。金貨には大きく分けて通貨型金貨、地金型金貨、収集型金貨などがあります。金貨をアクセサリー類に利用したり、収集しているコレクターなども存在します。金貨の中でも最も信頼の高い、カナダの国旗にも描かれているカエデの葉が印象的な「メイプルリーフ金貨」はとても有名ですね。メイプルリーフ金貨は純度99.99%で、カナダ中央政府が保証する通貨。国際的な信頼もあり、すぐに現金化できると田中貴金属も太鼓判を押しています。
金の刻印について

金などの貴金属に刻印される品位は、JIS(日本工業規格)やISO(国際標準規格)により純度を千分率で表すことになっています。ですが、金については24分率いわゆるカラットで表す習慣が残っています。これは金特有の表示方法です。また、日本では999.9%以上なければ純金(K24 or 1000/1000)の表示は出来ません。
金の比重について

金の比重は比重計という機材で調べることができます。比重計とは、どんな物質にもある比重値というものを測る機材です。比重値が分かることで、金、プラチナ、銀などの様々な貴金属の判別ができます。比重計は買取の際にも使われており、貴金属の品位判別において参考程度に利用されるようです。また、金などの貴金属買取を専門的に行っているお店なら比重計は必ず置いてあります。
金の買取店の選び方について

まずは色々なお店の買取価格を比べてみましょう。インターネットで検索すればたくさんお店が出てきますので、売りたい品位(K18など)1gあたりの買取価格が高いお店をリストアップしておきましょう。おすすめは大手貴金属チェーンの店舗、有名な買取チェーンの店舗です。
金の買取手数料について

高額な手数料を引く貴金属買取業者が存在しています。手数料はなぜ引かれるのか?。自社で工場を持っているお店は買取した貴金属の精錬を行います。精錬の技術にもよりますが、基本的な目減りは1~2%前後と言われています。そういったお店がある程度の手数料を引くというのは納得がいきます。
