金相場リアルタイムチャート
海外市況ニュース:12月03日(水)
12/2、ニューヨーク市場の金は7日ぶり反落。始値4,265.30ドル、高値4,269.20ドル、安値4,194.00ドル、終値4,220.80ドル、前日比-54.00(-1.26%)。【ユーロ圏失業率】本日公表された10月のユーロ圏失業率は6.4%となり、前月から横ばいとなったものの、市場予想の6.3%をやや上回った。海外報道では、景気減速の中でも労働市場が一定の底堅さを維持している点を評価しつつ、失業率が前年同月(6.3%)から小幅に上昇したことを踏まえ、改善基調には一服感がみられるとの指摘が広がっている。また、域内では国ごとの格差が続いており、南欧諸国では高止まりする失業率が依然として重荷となっているとの分析も示された。一部報道では、経済成長が伸び悩む中で企業の採用姿勢が慎重化しており、今後の指標動向次第では労働市場の軟化が顕在化する可能性にも言及。総じて海外メディアは「大きな悪化はないが、強さにも陰り」とのトーンで、先行きに対しては慎重な見方を示している。【ユーロ圏消費者物価指数・HICP速報値】ユーロ圏のインフレ動向に注目が集まる中、欧州統計局(Eurostat)が本日公表した11月の消費者物価指数(HICP・速報値)は、前月比+0.2%、前年比+2.1%となり、欧州中央銀行(ECB)の物価目標である「2%前後」にほぼ沿う水準を維持した。食品とエネルギーを除くコア指数も前年比+2.4%と、依然として高めの伸びが続くものの、大きな再加速の兆しは見られていない。海外報道では、総合指数が2%台前半で安定している点を評価する声が多く、ECBが当面、政策金利の据え置きを維持するとの見方が広がっている。一方で、サービス価格の粘着性や賃金上昇がインフレの下押しを妨げているとの指摘も根強い。市場では、今回の結果が「追加利下げへの明確なシグナルにはならない」との慎重な評価が中心で、今後の指標を踏まえつつ、ECBが中期的な物価動向をどのように判断するかが焦点となる。【ニューヨーク金相場】NY商品取引所(COMEX)で12月2日の金先物相場は反落し、中心限月の終値は前週末比で下落して4,220.80ドルとなった。海外報道によれば、米国債利回りが持ち直したことで、利息を生まない金への投資妙味がやや後退し、前週末までの上昇局面で積み上がったポジションに利益確定売りが広がったことが下落要因として指摘されている。市場では、金価格が「過去6週間の高値圏」に接近していたこともあり、短期筋の調整圧力が一段と強まったとの見方が多い。一方で、米経済指標の発表を控える中、利下げ観測が依然として根強く、金の中長期的な需要は維持されるとの分析も複数の海外メディアが示している。また、地政学リスクや各国中銀による金保有増加の動きが継続している点も、相場を大きく崩れにくくしているとの評価が目立つ。総じて、今回の下落は金利動向に反応した「調整局面」との見方が多く、基調が弱まったとの指摘は限定的だ。市場の関心は、今後の米国経済指標やFRBメンバーの発言を通じ、利下げ時期がどのように織り込まれていくかに集まっている。
金とプラチナの関係

金相場よりもプラチナ相場が高いという状態が続いていましたが、現在ではプラチナ相場よりも金相場の方が高いという逆転状態となっています。金相場が上がるとプラチナ相場が下がるという訳ではなく、金とプラチナそれぞれに変動要因があります。金は個人買い、中央銀行の保有、宝飾品(半数以上)としての需要。プラチナは宝飾品の他に工業用としての需要が半数以上を占めています。金の弱材料はドル高(利上げムードの高まり)、インド(農作物価格低迷)による金買い消費の低迷。強材料は中国(経済減速懸念)、ロシア(原油下落、経済不振)による金買い消費の増加。プラチナの弱材料はドル高、米利上げによる世界経済の弱含み懸念、中国需要減少懸念、鉱山会社ロンミン(世界生産大3位)の事業閉鎖回避、フォルクスワーゲン問題。強材料はジンバブエ(世界生産第3位)の電力供給制限からの供給減少懸念。これらを比べてみると共通している部分もありますが、プラチナの方が弱材料が多いことが分かります。
金とドルと原油の関係

世界の基礎通貨はドルであり、世界経済もまたドルに依存しています。ドル安になればドルの資産価値は減り、その他の通貨や資産に投資することになりますが、その選択肢の一つとして金があります。金もドル建てで取引されている為、ドル安になれば金高になり、ドル高になれば金安になるという構図が一般的な解釈です。米国経済の動向も金とドルに大きな影響を与えます。米国経済指標である金利動向、消費者物価指数、鉱工業生産、失業率などの数値が好調なら、金が売られてドルが買われ、逆ならドルが売られて金が買われることになります。原油においては、ドル安=原油高、ドル高=原油安という構図になり、有事の際には金と原油が上昇すると言われています。しかし、最近ではこの構図に当てはまらないケースも多いです。
金などの主要貴金属について
- 金
ゴールド
Au - 主に宝飾品としてK18(750/1000)の品位が使われています。イエローゴールド(YG)とホワイトゴールド(WG)は定番の貴金属です。パラジウムやニッケルなどの割り金で色を変えることができ、イエロー、ホワイト、ピンク、ローズ、グリーンとバリエーションも豊富です。
- 白金
プラチナ
Pt - 日本では通称白金(はっきん)ですが、プラチナと呼ぶのが一般的です。欧米のブライダルジュエリーで人気なのは金ですが、日本ではプラチナの方が人気が高い。純プラチナは軟らかいので、パラジウムなどの割り金で品位の調整をしています。
- 銀
シルバー
Ag - シルバーはカジュアルに好まれている貴金属。硫化により黒く変色してしまうのが難点ですが、磨き直しもできます。宝飾品は925の品位が多い。925の中でも銅のみを混ぜた合金であるスターリングシルバーは時効硬化に優れています。
- パラジウム
Pd - 白金族に属する白色金属。貴金属として宝飾品にも使われており、プラチナ850~950やホワイトゴールドの割り金として利用されています。造幣局の貴金属品位証明制度において、金、プラチナ、銀の品位検定は行われていますが、パラジウムの品位検定は行っていません。
金について

金は装飾品として利用された最古の金属で、古くから貴金属の価値を認められてきました。また銀や銅と共に貨幣用金属の一つであり、貨幣や金貨としても流通しました。その利用価値の高さゆえ豊かさと富の象徴であり、金その物の所有や鉱山の所有、採掘の権利などが個人から国家の規模でしばしば争奪や係争の要因にもなりました。現在では技術の発達と共に歯科、エレクトロニクスなど様々な分野で利用されています。
金貨について

世界には様々な種類の金貨が存在します。金貨には大きく分けて通貨型金貨、地金型金貨、収集型金貨などがあります。金貨をアクセサリー類に利用したり、収集しているコレクターなども存在します。金貨の中でも最も信頼の高い、カナダの国旗にも描かれているカエデの葉が印象的な「メイプルリーフ金貨」はとても有名ですね。メイプルリーフ金貨は純度99.99%で、カナダ中央政府が保証する通貨。国際的な信頼もあり、すぐに現金化できると田中貴金属も太鼓判を押しています。
金の刻印について

金などの貴金属に刻印される品位は、JIS(日本工業規格)やISO(国際標準規格)により純度を千分率で表すことになっています。ですが、金については24分率いわゆるカラットで表す習慣が残っています。これは金特有の表示方法です。また、日本では999.9%以上なければ純金(K24 or 1000/1000)の表示は出来ません。
金の比重について

金の比重は比重計という機材で調べることができます。比重計とは、どんな物質にもある比重値というものを測る機材です。比重値が分かることで、金、プラチナ、銀などの様々な貴金属の判別ができます。比重計は買取の際にも使われており、貴金属の品位判別において参考程度に利用されるようです。また、金などの貴金属買取を専門的に行っているお店なら比重計は必ず置いてあります。
金の買取店の選び方について

まずは色々なお店の買取価格を比べてみましょう。インターネットで検索すればたくさんお店が出てきますので、売りたい品位(K18など)1gあたりの買取価格が高いお店をリストアップしておきましょう。おすすめは大手貴金属チェーンの店舗、有名な買取チェーンの店舗です。
金の買取手数料について

高額な手数料を引く貴金属買取業者が存在しています。手数料はなぜ引かれるのか?。自社で工場を持っているお店は買取した貴金属の精錬を行います。精錬の技術にもよりますが、基本的な目減りは1~2%前後と言われています。そういったお店がある程度の手数料を引くというのは納得がいきます。
