金相場リアルタイムチャート
海外市況ニュース:12月25日(木)
12/24、ニューヨーク市場の金は小幅安で4日ぶり反落。始値4,516.70ドル、高値4,555.10ドル、安値4,474.30ドル、終値4,502.80ドル、前日比-2.90(-0.06%)。【米新規失業保険申請件数】米労働省が本日発表した12月14日〜12月20日までの週次新規失業保険申請件数は季節調整済みで21.4万件となり、前週の22.4万件から1万件の減少となりました。これは事前の市場予想(約22.4万件)を下回る結果で、失業保険申請の減少は予想外の結果として受け止められています。雇用市場については、失業手当の申請件数が低水準で推移する一方、継続受給者数が増加している点も示されており、雇用情勢は「解雇が少ない一方で新規採用も鈍い」といった評価が各報道で共通しています。海外メディアはこのデータを「労働市場の底堅さを示す指標」とみる一方で、失業率が依然として高水準にある可能性にも言及。例えばAP通信は、11月の失業率が過去数年で高い水準にとどまっていることを背景に、今回の申請件数減少が必ずしも雇用改善を意味しない可能性を指摘しています。金融市場では、この弱めの雇用指標にもかかわらず、S&P500やダウなど主要株価指数が堅調に推移する局面も見られました。これはクリスマス休暇に伴う薄商いの影響もあると分析されています。総じて海外報道は、労働市場の現況を「大きな雇用削減は起きていないものの、新規雇用の伸び悩みや継続失業者の増加が示す構造的な弱さも残る」と評価しており、今後の米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策や来年の景気動向を見極めるうえで注目すべきデータとの見方が強まっています。 【米MBA住宅ローン申請指数】米国の抵当銀行協会(MBA)が発表した週間住宅ローン申請指数(12月13〜19日)は、季節調整済みの全体指数が前週比で5.0%低下した。これは住宅ローンの新規申請件数が年末に向けて一段と落ち込んでいることを示している。内訳では、借り換え(リファイナンス)申請が前週比で減少し、購入向け申請も同様に低下。また未調整ベースでも総申請件数は6%超の減少となった。米住宅市場は季節性の影響を強く受ける時期に入りつつあり、例年、年末にかけて取引活動が鈍る傾向がある。一方でMBAの見解では、購入申請の年次ベースでの水準は前年同時期を上回っており、一定の底堅さも示唆されているとの指摘もある。平均的な30年固定金利は先週から緩やかに変動しているが、依然として高水準にあるため、借り手の慎重姿勢が続いている。経済専門家は、住宅ローン申請件数の減少は年末の季節要因に加え、住宅購入意欲の先細りや金利動向への慎重な見方が影響していると分析。来年に向けては労働市場やインフレ動向といったマクロ環境が住宅需要に引き続き大きく影響する見込みだ。 【ニューヨーク金先物相場】24日のニューヨーク金先物相場は、小幅反落した。COMEX金先物2月限は1オンス4,502.80ドルで引け、前日比2.90ドル(0.06%)安。最高値圏でのもみ合いが続き、アジア時間の高値更新後、米市場で利食い売りが優勢となった。取引レンジは4,474~4,555ドル台。海外メディアは、急騰後の高値警戒感を指摘。ロイターは「金・銀・プラチナが記録高値後に一息つき、4500ドル超えから小休止」と報じ、テクニカルな調整を強調した。 また、CNNは2025年の金相場が71%上昇し、1979年以来の年間最高益を更新中と評価、安全資産需要の強さを裏付けた。背景には米金利先安観と地政学リスクがあるが、米CPIや雇用指標を前に投資家が慎重姿勢。トレーディング・エコノミクスによると、24日時点で月間8.78%上昇、年間70.67%高と強気基調は維持。 マーケット・ウォッチのデータでも終値付近4,485ドルで推移し、底堅さ示した。今後、FRB政策動向が焦点。専門家は実質金利低下が支援材料と見る一方、短期調整リスクを警告。金は依然高値圏で推移し、中長期上昇トレンド継続の見方が多い。
金とプラチナの関係

金相場よりもプラチナ相場が高いという状態が続いていましたが、現在ではプラチナ相場よりも金相場の方が高いという逆転状態となっています。金相場が上がるとプラチナ相場が下がるという訳ではなく、金とプラチナそれぞれに変動要因があります。金は個人買い、中央銀行の保有、宝飾品(半数以上)としての需要。プラチナは宝飾品の他に工業用としての需要が半数以上を占めています。金の弱材料はドル高(利上げムードの高まり)、インド(農作物価格低迷)による金買い消費の低迷。強材料は中国(経済減速懸念)、ロシア(原油下落、経済不振)による金買い消費の増加。プラチナの弱材料はドル高、米利上げによる世界経済の弱含み懸念、中国需要減少懸念、鉱山会社ロンミン(世界生産大3位)の事業閉鎖回避、フォルクスワーゲン問題。強材料はジンバブエ(世界生産第3位)の電力供給制限からの供給減少懸念。これらを比べてみると共通している部分もありますが、プラチナの方が弱材料が多いことが分かります。
金とドルと原油の関係

世界の基礎通貨はドルであり、世界経済もまたドルに依存しています。ドル安になればドルの資産価値は減り、その他の通貨や資産に投資することになりますが、その選択肢の一つとして金があります。金もドル建てで取引されている為、ドル安になれば金高になり、ドル高になれば金安になるという構図が一般的な解釈です。米国経済の動向も金とドルに大きな影響を与えます。米国経済指標である金利動向、消費者物価指数、鉱工業生産、失業率などの数値が好調なら、金が売られてドルが買われ、逆ならドルが売られて金が買われることになります。原油においては、ドル安=原油高、ドル高=原油安という構図になり、有事の際には金と原油が上昇すると言われています。しかし、最近ではこの構図に当てはまらないケースも多いです。
金などの主要貴金属について
- 金
ゴールド
Au - 主に宝飾品としてK18(750/1000)の品位が使われています。イエローゴールド(YG)とホワイトゴールド(WG)は定番の貴金属です。パラジウムやニッケルなどの割り金で色を変えることができ、イエロー、ホワイト、ピンク、ローズ、グリーンとバリエーションも豊富です。
- 白金
プラチナ
Pt - 日本では通称白金(はっきん)ですが、プラチナと呼ぶのが一般的です。欧米のブライダルジュエリーで人気なのは金ですが、日本ではプラチナの方が人気が高い。純プラチナは軟らかいので、パラジウムなどの割り金で品位の調整をしています。
- 銀
シルバー
Ag - シルバーはカジュアルに好まれている貴金属。硫化により黒く変色してしまうのが難点ですが、磨き直しもできます。宝飾品は925の品位が多い。925の中でも銅のみを混ぜた合金であるスターリングシルバーは時効硬化に優れています。
- パラジウム
Pd - 白金族に属する白色金属。貴金属として宝飾品にも使われており、プラチナ850~950やホワイトゴールドの割り金として利用されています。造幣局の貴金属品位証明制度において、金、プラチナ、銀の品位検定は行われていますが、パラジウムの品位検定は行っていません。
金について

金は装飾品として利用された最古の金属で、古くから貴金属の価値を認められてきました。また銀や銅と共に貨幣用金属の一つであり、貨幣や金貨としても流通しました。その利用価値の高さゆえ豊かさと富の象徴であり、金その物の所有や鉱山の所有、採掘の権利などが個人から国家の規模でしばしば争奪や係争の要因にもなりました。現在では技術の発達と共に歯科、エレクトロニクスなど様々な分野で利用されています。
金貨について

世界には様々な種類の金貨が存在します。金貨には大きく分けて通貨型金貨、地金型金貨、収集型金貨などがあります。金貨をアクセサリー類に利用したり、収集しているコレクターなども存在します。金貨の中でも最も信頼の高い、カナダの国旗にも描かれているカエデの葉が印象的な「メイプルリーフ金貨」はとても有名ですね。メイプルリーフ金貨は純度99.99%で、カナダ中央政府が保証する通貨。国際的な信頼もあり、すぐに現金化できると田中貴金属も太鼓判を押しています。
金の刻印について

金などの貴金属に刻印される品位は、JIS(日本工業規格)やISO(国際標準規格)により純度を千分率で表すことになっています。ですが、金については24分率いわゆるカラットで表す習慣が残っています。これは金特有の表示方法です。また、日本では999.9%以上なければ純金(K24 or 1000/1000)の表示は出来ません。
金の比重について

金の比重は比重計という機材で調べることができます。比重計とは、どんな物質にもある比重値というものを測る機材です。比重値が分かることで、金、プラチナ、銀などの様々な貴金属の判別ができます。比重計は買取の際にも使われており、貴金属の品位判別において参考程度に利用されるようです。また、金などの貴金属買取を専門的に行っているお店なら比重計は必ず置いてあります。
金の買取店の選び方について

まずは色々なお店の買取価格を比べてみましょう。インターネットで検索すればたくさんお店が出てきますので、売りたい品位(K18など)1gあたりの買取価格が高いお店をリストアップしておきましょう。おすすめは大手貴金属チェーンの店舗、有名な買取チェーンの店舗です。
金の買取手数料について

高額な手数料を引く貴金属買取業者が存在しています。手数料はなぜ引かれるのか?。自社で工場を持っているお店は買取した貴金属の精錬を行います。精錬の技術にもよりますが、基本的な目減りは1~2%前後と言われています。そういったお店がある程度の手数料を引くというのは納得がいきます。
