金相場リアルタイムチャート
海外市況ニュース:12月12日(金)
12/11、ニューヨーク市場の金は反発。始値4,258.30ドル、高値4,317.30ドル、安値4,231.20ドル、終値4,313.00ドル、前日比+88.30(+2.09%)。【米新規失業保険申請件数・継続受給者数】米労働省が発表した2025年11月30日〜12月6日の新規失業保険申請件数は23万6000件となり、前週から大幅に増加した。海外報道は、この急伸について、感謝祭前後の季節調整の影響が強く出た可能性を指摘しており、足元の労働市場悪化を直ちに示すものではないとの見方が広がっている。一方、11月23日〜29日の継続受給者数は183万8000人となり、前週から減少した。再就職が進んだ兆しとみる報道もあるが、依然として需給の逼迫感は残るとの分析も示された。労働市場全体は「低採用・低解雇」の状態が続いているとされ、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測が進む局面において、今回のデータが今後の政策判断にどこまで影響するかが注目されている。【米貿易収支】9月の米貿易収支が赤字幅を縮小し、赤字額は前月比で大きく改善して-528億ドルとなった。海外メディアは、この結果を市場予想を上回る「ポジティブサプライズ」と位置付け、特に財輸出の増加が赤字縮小を主導した点を強調している。報道によれば、米国の輸出は消費財や工業製品を中心に堅調で、国際需要の底堅さが示された形だ。一方で、輸入の伸びが抑制されたことも収支改善に寄与したとされる。ただし、一部では金など特定品目の輸出増といった一時的要因が混在する可能性を指摘する声もあり、今回の改善が持続的な構造変化につながるかは慎重に見極める必要があるとしている。総じて海外報道は、今回の貿易赤字縮小が第3四半期以降の米経済成長を下支えする要因となり得ると分析しつつ、今後の国際需給環境やドル相場の動向を注視する姿勢を示している。【ニューヨーク金相場】11日のニューヨーク金先物相場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)の利下げ実施を受け買いが殺到し、1トロイオンス=4,313ドル(前日比+88.3ドル、+2.09%)で取引を終えました。海外メディアは「実質金利低下とドル軟化が金高の追い風」「10月高値圏への再接近」と報じ、パウエル議長のハト派寄りガイダンスが利下げサイクル入りを確信させる材料となったと評価しています。金は4,300ドル台を視野に、年初来6割超の上昇を継続。地政学リスク持続や各国中銀の記録的買い支えが構造要因として強調され、「4,200~4,300ドル帯が新レンジ候補」とのテクニカルな見方が優勢です。一方で、高値圏での過熱警戒や利下げペース鈍化時の巻き戻しリスクも指摘され、短期筋のポジション調整に注意喚起する論調もみられます。市場は次なる米指標やイベントを注視しつつ、上昇トレンドの再強化を確認した形です。投資家視点では、利下げ織り込み済みの局面で2%超高は「イベント後の第二波」ながら、4,300ドル近辺は急反落リスクも伴う水準。押し目買い継続も、ボラティリティ拡大に備えた管理が求められます。
金とプラチナの関係

金相場よりもプラチナ相場が高いという状態が続いていましたが、現在ではプラチナ相場よりも金相場の方が高いという逆転状態となっています。金相場が上がるとプラチナ相場が下がるという訳ではなく、金とプラチナそれぞれに変動要因があります。金は個人買い、中央銀行の保有、宝飾品(半数以上)としての需要。プラチナは宝飾品の他に工業用としての需要が半数以上を占めています。金の弱材料はドル高(利上げムードの高まり)、インド(農作物価格低迷)による金買い消費の低迷。強材料は中国(経済減速懸念)、ロシア(原油下落、経済不振)による金買い消費の増加。プラチナの弱材料はドル高、米利上げによる世界経済の弱含み懸念、中国需要減少懸念、鉱山会社ロンミン(世界生産大3位)の事業閉鎖回避、フォルクスワーゲン問題。強材料はジンバブエ(世界生産第3位)の電力供給制限からの供給減少懸念。これらを比べてみると共通している部分もありますが、プラチナの方が弱材料が多いことが分かります。
金とドルと原油の関係

世界の基礎通貨はドルであり、世界経済もまたドルに依存しています。ドル安になればドルの資産価値は減り、その他の通貨や資産に投資することになりますが、その選択肢の一つとして金があります。金もドル建てで取引されている為、ドル安になれば金高になり、ドル高になれば金安になるという構図が一般的な解釈です。米国経済の動向も金とドルに大きな影響を与えます。米国経済指標である金利動向、消費者物価指数、鉱工業生産、失業率などの数値が好調なら、金が売られてドルが買われ、逆ならドルが売られて金が買われることになります。原油においては、ドル安=原油高、ドル高=原油安という構図になり、有事の際には金と原油が上昇すると言われています。しかし、最近ではこの構図に当てはまらないケースも多いです。
金などの主要貴金属について
- 金
ゴールド
Au - 主に宝飾品としてK18(750/1000)の品位が使われています。イエローゴールド(YG)とホワイトゴールド(WG)は定番の貴金属です。パラジウムやニッケルなどの割り金で色を変えることができ、イエロー、ホワイト、ピンク、ローズ、グリーンとバリエーションも豊富です。
- 白金
プラチナ
Pt - 日本では通称白金(はっきん)ですが、プラチナと呼ぶのが一般的です。欧米のブライダルジュエリーで人気なのは金ですが、日本ではプラチナの方が人気が高い。純プラチナは軟らかいので、パラジウムなどの割り金で品位の調整をしています。
- 銀
シルバー
Ag - シルバーはカジュアルに好まれている貴金属。硫化により黒く変色してしまうのが難点ですが、磨き直しもできます。宝飾品は925の品位が多い。925の中でも銅のみを混ぜた合金であるスターリングシルバーは時効硬化に優れています。
- パラジウム
Pd - 白金族に属する白色金属。貴金属として宝飾品にも使われており、プラチナ850~950やホワイトゴールドの割り金として利用されています。造幣局の貴金属品位証明制度において、金、プラチナ、銀の品位検定は行われていますが、パラジウムの品位検定は行っていません。
金について

金は装飾品として利用された最古の金属で、古くから貴金属の価値を認められてきました。また銀や銅と共に貨幣用金属の一つであり、貨幣や金貨としても流通しました。その利用価値の高さゆえ豊かさと富の象徴であり、金その物の所有や鉱山の所有、採掘の権利などが個人から国家の規模でしばしば争奪や係争の要因にもなりました。現在では技術の発達と共に歯科、エレクトロニクスなど様々な分野で利用されています。
金貨について

世界には様々な種類の金貨が存在します。金貨には大きく分けて通貨型金貨、地金型金貨、収集型金貨などがあります。金貨をアクセサリー類に利用したり、収集しているコレクターなども存在します。金貨の中でも最も信頼の高い、カナダの国旗にも描かれているカエデの葉が印象的な「メイプルリーフ金貨」はとても有名ですね。メイプルリーフ金貨は純度99.99%で、カナダ中央政府が保証する通貨。国際的な信頼もあり、すぐに現金化できると田中貴金属も太鼓判を押しています。
金の刻印について

金などの貴金属に刻印される品位は、JIS(日本工業規格)やISO(国際標準規格)により純度を千分率で表すことになっています。ですが、金については24分率いわゆるカラットで表す習慣が残っています。これは金特有の表示方法です。また、日本では999.9%以上なければ純金(K24 or 1000/1000)の表示は出来ません。
金の比重について

金の比重は比重計という機材で調べることができます。比重計とは、どんな物質にもある比重値というものを測る機材です。比重値が分かることで、金、プラチナ、銀などの様々な貴金属の判別ができます。比重計は買取の際にも使われており、貴金属の品位判別において参考程度に利用されるようです。また、金などの貴金属買取を専門的に行っているお店なら比重計は必ず置いてあります。
金の買取店の選び方について

まずは色々なお店の買取価格を比べてみましょう。インターネットで検索すればたくさんお店が出てきますので、売りたい品位(K18など)1gあたりの買取価格が高いお店をリストアップしておきましょう。おすすめは大手貴金属チェーンの店舗、有名な買取チェーンの店舗です。
金の買取手数料について

高額な手数料を引く貴金属買取業者が存在しています。手数料はなぜ引かれるのか?。自社で工場を持っているお店は買取した貴金属の精錬を行います。精錬の技術にもよりますが、基本的な目減りは1~2%前後と言われています。そういったお店がある程度の手数料を引くというのは納得がいきます。
