金相場リアルタイムチャート

プラチナ相場

パラジウム相場

銅相場

海外市況ニュース:12月11日(木)

12/10、ニューヨーク市場の金は反落。始値4,237.50ドル、高値4,268.80ドル、安値4,207.80ドル、終値4,224.70ドル、前日比-11.50(-0.27%)。【米雇用コスト指数】米国で本日発表された雇用コスト指数(ECI)は、2025年第3四半期で前期比「0.8%上昇」となり、エコノミストの予想(0.9%)をやや下回った。企業や政府が支払う賃金・給与および福利厚生コストはともに0.8%上昇。年率ベースでは総コストが約「3.5%上昇」となったが、前四半期の3.6%から鈍化しており、伸びはやや鎮静化の様相。この鈍化は、労働市場の「ひとまずの落ち着き」や、賃金上昇によるインフレ圧の過熱を和らげる可能性として受け止められている。報告は、政府機関の長期閉鎖の影響で回答率が低下したため、やや「注意深く」解釈するよう警告もしている。一方で、物価全体を押し上げるエネルギーコストや輸入品価格の高止まりなど、他のインフレ要因が残るため、今回の賃金の伸び鈍化だけで「インフレが終息する」と判断するのは時期尚早との見方もある。結果として、今回の0.8%の伸びは「インフレ圧力の一因だった人件費上昇のペース鈍化」という意味で市場や政策当局にとっては一定の安心材料だが、物価全体の見通しには慎重さが求められそうだ。【米連邦公開市場委員会(FOMC)】FOMCは本日、政策金利を0.25%引き下げ、誘導目標を3.50%〜3.75%のレンジとすることを決定した。市場では事前に利下げ観測が強まっており、今回の決定は概ね織り込み済みと受け止められている。一方、委員会内では景気と物価動向の評価を巡って意見が分かれ、9対3での可決となるなど、政策判断の難しさを映し出した。パウエル議長は会見で、インフレはなお高めだが労働市場の減速も進んでいると指摘し、「今後の追加利下げは経済指標次第」と慎重姿勢を強調した。市場では米株が上昇し、長期金利は低下するなど、当面の金融環境緩和を期待する動きが広がった。ただ、来年以降の金利見通しには不確実性が残り、委員間でも2026年の金利方向を巡り見解が分かれている。今回の利下げが連続利下げの最終局面となるのか、あるいは景気の減速が一段と鮮明になり追加緩和が必要となるのか、海外では引き続き慎重な分析が続いている。【ニューヨーク金相場】ニューヨーク金先物相場は10日、FOMCを控えた調整売りが優勢となり、中心限月は1トロイオンス=4,224.7ドル(前日比11.5ドル安、-0.27%)で取引を終えました。直近の史上最高値圏から小幅な押し目をつけた形となり、市場では利益確定売りやポジション調整の動きが広がりましたが、4,200ドル台を維持したことで下値の堅さが確認されています。海外報道では、この日の下落を「利下げ期待に支えられた高値圏での一時的持ち合い」と位置付け、強気トレンドの継続を指摘する声が主流です。米連邦準備制度理事会(FRB)の年内利下げ開始観測が根強く、実質金利低下やドル安基調が金価格の下支え要因として強調されています。また、中東情勢の地政学リスクや世界的な中銀の金購入需要、米財政赤字懸念といった構造要因も、押し目を浅く抑える背景とされています。テクニカル面では、4,100〜4,150ドル台を下値メドとする見方が多く、「過熱感はあるものの押し目買い優勢」とのスタンスが目立ちます。全体として、海外の評価は値動きと整合性が高く妥当ですが、イベント後の急変に備えたポジション管理が求められます。金相場は高値保ち合いを続け、次の材料待ちの局面です。

過去30日の金・プラチナ相場価格表

金とプラチナの関係

金とプラチナの関係

 金相場よりもプラチナ相場が高いという状態が続いていましたが、現在ではプラチナ相場よりも金相場の方が高いという逆転状態となっています。金相場が上がるとプラチナ相場が下がるという訳ではなく、金とプラチナそれぞれに変動要因があります。金は個人買い、中央銀行の保有、宝飾品(半数以上)としての需要。プラチナは宝飾品の他に工業用としての需要が半数以上を占めています。金の弱材料はドル高(利上げムードの高まり)、インド(農作物価格低迷)による金買い消費の低迷。強材料は中国(経済減速懸念)、ロシア(原油下落、経済不振)による金買い消費の増加。プラチナの弱材料はドル高、米利上げによる世界経済の弱含み懸念、中国需要減少懸念、鉱山会社ロンミン(世界生産大3位)の事業閉鎖回避、フォルクスワーゲン問題。強材料はジンバブエ(世界生産第3位)の電力供給制限からの供給減少懸念。これらを比べてみると共通している部分もありますが、プラチナの方が弱材料が多いことが分かります。

金とドルと原油の関係

金とドルと原油の関係

 世界の基礎通貨はドルであり、世界経済もまたドルに依存しています。ドル安になればドルの資産価値は減り、その他の通貨や資産に投資することになりますが、その選択肢の一つとして金があります。金もドル建てで取引されている為、ドル安になれば金高になり、ドル高になれば金安になるという構図が一般的な解釈です。米国経済の動向も金とドルに大きな影響を与えます。米国経済指標である金利動向、消費者物価指数、鉱工業生産、失業率などの数値が好調なら、金が売られてドルが買われ、逆ならドルが売られて金が買われることになります。原油においては、ドル安=原油高、ドル高=原油安という構図になり、有事の際には金と原油が上昇すると言われています。しかし、最近ではこの構図に当てはまらないケースも多いです。

金などの主要貴金属について


ゴールド
Au
主に宝飾品としてK18(750/1000)の品位が使われています。イエローゴールド(YG)とホワイトゴールド(WG)は定番の貴金属です。パラジウムやニッケルなどの割り金で色を変えることができ、イエロー、ホワイト、ピンク、ローズ、グリーンとバリエーションも豊富です。
白金
プラチナ
Pt
日本では通称白金(はっきん)ですが、プラチナと呼ぶのが一般的です。欧米のブライダルジュエリーで人気なのは金ですが、日本ではプラチナの方が人気が高い。純プラチナは軟らかいので、パラジウムなどの割り金で品位の調整をしています。

シルバー
Ag
シルバーはカジュアルに好まれている貴金属。硫化により黒く変色してしまうのが難点ですが、磨き直しもできます。宝飾品は925の品位が多い。925の中でも銅のみを混ぜた合金であるスターリングシルバーは時効硬化に優れています。
パラジウム
Pd
白金族に属する白色金属。貴金属として宝飾品にも使われており、プラチナ850~950やホワイトゴールドの割り金として利用されています。造幣局の貴金属品位証明制度において、金、プラチナ、銀の品位検定は行われていますが、パラジウムの品位検定は行っていません。

金について

金

 金は装飾品として利用された最古の金属で、古くから貴金属の価値を認められてきました。また銀や銅と共に貨幣用金属の一つであり、貨幣や金貨としても流通しました。その利用価値の高さゆえ豊かさと富の象徴であり、金その物の所有や鉱山の所有、採掘の権利などが個人から国家の規模でしばしば争奪や係争の要因にもなりました。現在では技術の発達と共に歯科、エレクトロニクスなど様々な分野で利用されています。

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金貨について

金貨

 世界には様々な種類の金貨が存在します。金貨には大きく分けて通貨型金貨、地金型金貨、収集型金貨などがあります。金貨をアクセサリー類に利用したり、収集しているコレクターなども存在します。金貨の中でも最も信頼の高い、カナダの国旗にも描かれているカエデの葉が印象的な「メイプルリーフ金貨」はとても有名ですね。メイプルリーフ金貨は純度99.99%で、カナダ中央政府が保証する通貨。国際的な信頼もあり、すぐに現金化できると田中貴金属も太鼓判を押しています。

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金の刻印について

金の刻印

 金などの貴金属に刻印される品位は、JIS(日本工業規格)やISO(国際標準規格)により純度を千分率で表すことになっています。ですが、金については24分率いわゆるカラットで表す習慣が残っています。これは金特有の表示方法です。また、日本では999.9%以上なければ純金(K24 or 1000/1000)の表示は出来ません。

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金の比重について

金の比重

 金の比重は比重計という機材で調べることができます。比重計とは、どんな物質にもある比重値というものを測る機材です。比重値が分かることで、金、プラチナ、銀などの様々な貴金属の判別ができます。比重計は買取の際にも使われており、貴金属の品位判別において参考程度に利用されるようです。また、金などの貴金属買取を専門的に行っているお店なら比重計は必ず置いてあります。

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金の買取店の選び方について

金の買取店

 まずは色々なお店の買取価格を比べてみましょう。インターネットで検索すればたくさんお店が出てきますので、売りたい品位(K18など)1gあたりの買取価格が高いお店をリストアップしておきましょう。おすすめは大手貴金属チェーンの店舗、有名な買取チェーンの店舗です。

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金の買取手数料について

金の買取手数料

 高額な手数料を引く貴金属買取業者が存在しています。手数料はなぜ引かれるのか?。自社で工場を持っているお店は買取した貴金属の精錬を行います。精錬の技術にもよりますが、基本的な目減りは1~2%前後と言われています。そういったお店がある程度の手数料を引くというのは納得がいきます。

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