金相場リアルタイムチャート
海外市況ニュース:11月15日(土)
11/14、ニューヨーク市場の金は大幅安で2日続落。始値4,174.90ドル、高値4,215.10ドル、安値4,032.60ドル、終値4,094.20ドル、前日比-100.30(-2.39%)。米国では政府機関の長期シャットダウンの影響により、主要な経済指標の公表が相次いで遅れる見通しとなっている。海外報道によれば、BEA(米商務省経済分析局)やUSCB(アメリカ合衆国国勢調査局)、BLS(米労働統計局)などがデータ収集を一時停止していたため、雇用、インフレ、貿易、建設支出といった重要統計のスケジュールが大幅に乱れている。統計当局は現在、新たな公表カレンダーの作成作業を進めているが、具体的な再開時期は未定とされる。報道各社は、指標の空白期間が市場参加者に不透明感をもたらし、金融政策の見通しにも影響を与えていると指摘。IMFは、最新データの欠如が米経済の現状把握を困難にし、景気判断に下振れリスクを生む可能性を警告した。市場では「情報の霧の中を進むようだ」との声も出ており、投資家の慎重姿勢が強まっている。今後、統計発表の正常化がどこまで早期に進むかが焦点となりそうだ。一方、米国では12月の利下げ観測が一段と後退した。海外報道によれば、米連邦準備制度理事会(FRB)高官のタカ派的な発言が相次ぎ、市場が織り込む12月利下げの確率はおよそ50%前後まで低下。ダラス連銀のローガン総裁は「インフレ低下の明確な証拠がない限り、12月の利下げ支持は難しい」と述べ、労働市場の緩みも十分ではないとの見解が広がった。これを受けて米長期金利は上昇し、株式市場では調整ムードが強まったほか、欧州市場でも米利下げ期待の後退が重荷となり主要株価指数が下落した。市場関係者の間では、FRBが高金利をより長く維持するとの見方が強まり、金融市場全体に慎重姿勢が広がっている。14日のニューヨーク金相場は、1オンスあたり4,065.80ドルで前日比2.5%以上の急落となりました。これは、FRBの年内利下げ観測が後退したことが主因で、市場参加者の利益確定売りや先物の売りも加わり大幅下落を招きました。海外の報道では、この相場急落はFRBのタカ派的な金融政策姿勢が主な背景とされており、安全資産としての金の役割は依然大きいものの、金融政策の動向に相場が大きく左右されやすいことが強調されています。また、中国やインドなどアジアの物理市場では高値に対する警戒感から買い控えや割引販売が目立ち、実需の停滞も懸念されています。全体として、14日の金相場は不透明な金融政策と市場の利益確定売りが重なった短期調整局面と評価されています。
金とプラチナの関係

金相場よりもプラチナ相場が高いという状態が続いていましたが、現在ではプラチナ相場よりも金相場の方が高いという逆転状態となっています。金相場が上がるとプラチナ相場が下がるという訳ではなく、金とプラチナそれぞれに変動要因があります。金は個人買い、中央銀行の保有、宝飾品(半数以上)としての需要。プラチナは宝飾品の他に工業用としての需要が半数以上を占めています。金の弱材料はドル高(利上げムードの高まり)、インド(農作物価格低迷)による金買い消費の低迷。強材料は中国(経済減速懸念)、ロシア(原油下落、経済不振)による金買い消費の増加。プラチナの弱材料はドル高、米利上げによる世界経済の弱含み懸念、中国需要減少懸念、鉱山会社ロンミン(世界生産大3位)の事業閉鎖回避、フォルクスワーゲン問題。強材料はジンバブエ(世界生産第3位)の電力供給制限からの供給減少懸念。これらを比べてみると共通している部分もありますが、プラチナの方が弱材料が多いことが分かります。
金とドルと原油の関係

世界の基礎通貨はドルであり、世界経済もまたドルに依存しています。ドル安になればドルの資産価値は減り、その他の通貨や資産に投資することになりますが、その選択肢の一つとして金があります。金もドル建てで取引されている為、ドル安になれば金高になり、ドル高になれば金安になるという構図が一般的な解釈です。米国経済の動向も金とドルに大きな影響を与えます。米国経済指標である金利動向、消費者物価指数、鉱工業生産、失業率などの数値が好調なら、金が売られてドルが買われ、逆ならドルが売られて金が買われることになります。原油においては、ドル安=原油高、ドル高=原油安という構図になり、有事の際には金と原油が上昇すると言われています。しかし、最近ではこの構図に当てはまらないケースも多いです。
金などの主要貴金属について
- 金
ゴールド
Au - 主に宝飾品としてK18(750/1000)の品位が使われています。イエローゴールド(YG)とホワイトゴールド(WG)は定番の貴金属です。パラジウムやニッケルなどの割り金で色を変えることができ、イエロー、ホワイト、ピンク、ローズ、グリーンとバリエーションも豊富です。
- 白金
プラチナ
Pt - 日本では通称白金(はっきん)ですが、プラチナと呼ぶのが一般的です。欧米のブライダルジュエリーで人気なのは金ですが、日本ではプラチナの方が人気が高い。純プラチナは軟らかいので、パラジウムなどの割り金で品位の調整をしています。
- 銀
シルバー
Ag - シルバーはカジュアルに好まれている貴金属。硫化により黒く変色してしまうのが難点ですが、磨き直しもできます。宝飾品は925の品位が多い。925の中でも銅のみを混ぜた合金であるスターリングシルバーは時効硬化に優れています。
- パラジウム
Pd - 白金族に属する白色金属。貴金属として宝飾品にも使われており、プラチナ850~950やホワイトゴールドの割り金として利用されています。造幣局の貴金属品位証明制度において、金、プラチナ、銀の品位検定は行われていますが、パラジウムの品位検定は行っていません。
金について

金は装飾品として利用された最古の金属で、古くから貴金属の価値を認められてきました。また銀や銅と共に貨幣用金属の一つであり、貨幣や金貨としても流通しました。その利用価値の高さゆえ豊かさと富の象徴であり、金その物の所有や鉱山の所有、採掘の権利などが個人から国家の規模でしばしば争奪や係争の要因にもなりました。現在では技術の発達と共に歯科、エレクトロニクスなど様々な分野で利用されています。
金貨について

世界には様々な種類の金貨が存在します。金貨には大きく分けて通貨型金貨、地金型金貨、収集型金貨などがあります。金貨をアクセサリー類に利用したり、収集しているコレクターなども存在します。金貨の中でも最も信頼の高い、カナダの国旗にも描かれているカエデの葉が印象的な「メイプルリーフ金貨」はとても有名ですね。メイプルリーフ金貨は純度99.99%で、カナダ中央政府が保証する通貨。国際的な信頼もあり、すぐに現金化できると田中貴金属も太鼓判を押しています。
金の刻印について

金などの貴金属に刻印される品位は、JIS(日本工業規格)やISO(国際標準規格)により純度を千分率で表すことになっています。ですが、金については24分率いわゆるカラットで表す習慣が残っています。これは金特有の表示方法です。また、日本では999.9%以上なければ純金(K24 or 1000/1000)の表示は出来ません。
金の比重について

金の比重は比重計という機材で調べることができます。比重計とは、どんな物質にもある比重値というものを測る機材です。比重値が分かることで、金、プラチナ、銀などの様々な貴金属の判別ができます。比重計は買取の際にも使われており、貴金属の品位判別において参考程度に利用されるようです。また、金などの貴金属買取を専門的に行っているお店なら比重計は必ず置いてあります。
金の買取店の選び方について

まずは色々なお店の買取価格を比べてみましょう。インターネットで検索すればたくさんお店が出てきますので、売りたい品位(K18など)1gあたりの買取価格が高いお店をリストアップしておきましょう。おすすめは大手貴金属チェーンの店舗、有名な買取チェーンの店舗です。
金の買取手数料について

高額な手数料を引く貴金属買取業者が存在しています。手数料はなぜ引かれるのか?。自社で工場を持っているお店は買取した貴金属の精錬を行います。精錬の技術にもよりますが、基本的な目減りは1~2%前後と言われています。そういったお店がある程度の手数料を引くというのは納得がいきます。
