国内公表(買取価格1gあたり)
金 12,857円 (+78)
プラチナ 5,173円 (+174)
NY市場(終値ドル/トロイオンス)
NY金 2,357.70ドル (+10.50)
NYプラチナ 961.50ドル (+39.40)

4/29、ニューヨーク市場の金は3日続伸。始値2,347.60ドル、高値2,358.90ドル、安値2,331.00ドル、終値2,357.70ドル、前日比+10.50(+0.45%)。第1四半期(1-3月期)の米GDPは伸びが鈍化し、市場予想を下回った。ただ、インフレの根強さが示され、米主要株価指数が下落する事態となった。先週(4月14日-20日)の米新規失業保険申請件数は市場予想を下回り、労働市場は依然として健全であることが示された。米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測が後退し、利下げ開始予想は9月前から12月に後ずれするとの見方が強まった。3月の米個人消費支出(PCE)は堅調に推移していて、早期の利下げを必要とする内容ではなかった。「当面は高金利の維持が続く可能性がある」というパウエル議長の発言を裏付け、利下げ時期が後ずれするとの見方が強まった。金利先物市場では9月の利下げ確率が60%に上昇。年内2回の利下げ確率は50%となっている。このまま経済の回復が続いた場合、2025年に先送りされるとの声も聞かれた。日本銀行は25-26日に開かれた金融政策決定会合で、政策金利の据え置きを決定。植田総裁は円安について「今のところ基調的な物価上昇率に大きな影響は与えていない」との認識を示した。円相場は記者会見後に154円台まで急反発したものの、再び円安基調となり158円44銭まで下落。1990年5月以来、約34年ぶりの安値を付けた。週明けのニューヨーク・債券市場では米長期金利が低下し、利息や配当を生まない資産である金の強みとなった。外国為替市場では金利差の縮小が意識された。対ユーロでは逆相関を無視してドル買い優勢となり、ドル建てで売買される金は割高感が高まった、円相場は一時160円17銭の安値を付けた後、利益確定や持高調整の動きで一時154円台まで急反発した。一方、30日-5月1日にかけて米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催。金融政策決定後のパウエル議長の発言に注目が集まっていて、足元の力強い米経済を鑑みて、追加利上げに転換するとの見方も浮上している。金は米利下げ見通しを背景としたリスクの分散先としての需要、ウクライナや中東情勢の懸念を巡る安全資産としての需要で底堅く推移した。4月30日9時30分現在、ロンドン金は2,330ドル台で推移しています。