国内公表(買取価格1gあたり)
金 13,368円 (+87)
プラチナ 5,720円 (-157)
NY市場(終値ドル/トロイオンス)
NY金 2,461.70ドル (+44.30)
NYプラチナ 1,063.70ドル (-26.30)

5/20、ニューヨーク市場の金は2日続伸。始値2,445.70ドル、高値2,477.00ドル、安値2,434.40ドル、終値2,461.70ドル、前日比+44.30(+1.83%)。先週発表された4月の米消費者物価指数(CPI)はエコノミスト予想を下回り、6カ月ぶりの減速を示した。市場では米利下げ観測が強まり、9月の利下げ確率が上昇。また、好調な企業業績を背景に、米株式市場では主要株価指数の上昇が加速する事態となった。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)高官からは利下げに内向きな発言が相次いだ。ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁はロイター通信とのインタビューで、「金融政策のスタンスを修正する理由があることを示す指標が見当たらない」とし、「インフレ率が目標2%に向かっているという確信が近い将来に得られるとは思っていない」と述べた。FRBボウマン理事は講演で、「政策金利を現行水準に維持することで、物価上昇圧力は抑制されるだろう」と指摘。「インフレ率が高止まり、または再燃した場合、追加利上げの用意がある」との見解を示した。20日も複数の高官が金融政策に言及し、利下げに消極的ともとれる発言が続いた。一方、イランの国営メディアは20日、ライシ大統領とアブドラヒアン外相を乗せたヘリコプターが墜落したと伝えた。政府関係者の話として、搭乗者は全員死亡し、マンスリー副大統領もライシ大統領の死亡を確認した。中東情勢の先行き不安が高まり、安全資産の金を買う動きが広がった。週明けのニューヨーク・債券市場では米長期金利が上昇し、利息や配当を生まない資産である重荷となった。外国為替市場では金利差は当面開いた状態が続くとの見方が根強く、対ドル主要通貨の重荷となっている。この日は金利差の拡大が意識されドルが強含んだ。対ユーロでもドル買い優勢となり、ドル建てで売買される金は割高感が高まった。金は年内の米利下げ見通しを背景としたリスクの分散先としての需要。ウクライナや中東情勢の懸念を巡る安全資産としての需要で底堅く推移。終値ベースで2,461.70ドルと、2日連続で最高値を更新した。5月21日9時30分現在、ロンドン金は2,420ドル台で推移しています。