- 国内公表(買取価格1gあたり)
- 金 13,361円 (-108)
- プラチナ 5,650円 (-80)
- NY市場(終値ドル/トロイオンス)
- NY金 2,363.50ドル (-34.20)
- NYプラチナ 1,013.50ドル (-32.50)
7/8、ニューヨーク市場の金は3日ぶり反落。始値2,396.20ドル、高値2,399.30ドル、安値2,358.30ドル、終値2,363.50ドル、前日比-34.20(-1.43%)。先週は米労働市場の軟化を示す雇用統計が相次ぎ、米連邦準備制度理事会(FRB)が年内に利下げを実施するとの期待が高まった。金は米長期金利の低下も相まって一時2,400ドル超の高値を付け、終値ベースでも大幅高となった。5月の米雇用動態調査(JOLTS)求人件数は814万件となり、市場予想の786万6000件を上回った。前回は791万9000件(速報値805万9000件)に下方修正された。5月の失業者1人当たりの求人件数は1.2件と4月から変わらず、2021年6月以来の低水準。自発的な離職者の離職率は2.2%と4カ月連続で横ばいで、2020年以来の低水準にとどまった。エコノミストは労働需要は健全であると指摘。ただ、解雇件数や失業保険継続受給者数は増加していて、今回の統計で結論を出すのは難しいとの見方も出た。6月の米ADP雇用統計は前月比で15万人増となり、市場予想の16万人増を下回った。前回は15万7000人(速報値15万2000人)に上方修正された。先週(06/23-06/29)の失業保険継続受給者数は前週比2万6000件増の185万8000件。前回は183万2000件(速報値183万9000件)に下方修正された。失業保険の受給者は9週連続で増加していて、再就職が困難になっている可能性が示唆された。6月の米非農業部門雇用者数は前月比で20万6000人となり、市場予想の19万人を上回った。前回は21万8000人(速報値27万2000人)に下方修正された。失業率は4.1%となり、市場予想の4.0%を上回った。前回は4.0%だった。平均時給は前月比で0.3%増と市場予想に一致。前回は0.4%増だった。前年同月比では3.9%増と市場予想に一致。前回は4.1%増だった。雇用者数の伸びが鈍化した一方で失業率は上昇した。他の雇用統計も労働需要の減速を示していて、FRBによる年内の利下げ期待が高まり、9月にも前倒しされるとの見方も浮上した。一方、FRBのパウエル議長は、ポルトガルで開催された欧州中央銀行(ECB)主催のパネル討論会で、「ディスインフレの道に戻りつつある」との認識を示した。利下げ時期については言及を避け、「米経済は好調なことから、時間をかけて対応できる」とし、「利下げを実施する前にインフレが鈍化しているというデータを更に確認したい」と続けた。週明けはニューヨーク連銀より消費者調査が発表。1年先のインフレ期待は3%と、前月の3.2%から低下。3年先のインフレ期待は2.9%と、前月の2.8%から僅かに上昇。5年先のインフレ期待は2.8%と、前月の3.0%から低下。1年先の住宅価格予想は3%と、前月の3.3%から低下した。1年先のインフレ期待は2カ月連続で低下し、FRBが年内に利下げをするという見方を後押しした。ニューヨーク・債券市場では米長期金利が上昇し、利息や配当を生まない資産である金の重荷となった。外国為替市場では金利差は当面開いた状態が続くとの見方が根強く、対ドル主要通貨の重しとなっている。この日は金利差の拡大が意識されドルが強含んだ。対ユーロでもドル買い優勢となり、ドル建てで売買される金は割高感が高まった。金は米利下げ見通しを背景としたリスクの分散先としての需要。ウクライナや中東情勢の懸念を巡る安全資産としての需要で底堅く推移した。7月9日9時30分現在、ロンドン金は2,360ドル台で推移しています。